バズって在庫がなくなった。その時、在庫はどう回転させるべき? ECを運営していると、一度は経験するのが「想像以上に売れて在庫がなくなった」という状況です。 サロンメンバーからも質問をいただいたので、今回は僕自身が実際に経験してきた在庫管理の考え方を共有したいと思います。 結論から言うと、 「なぜ売れたのか」で対応は大きく変わります。 成長しているブランドほど在庫予測は難しい 意外かもしれませんが、急成長しているブランドほど在庫予測は当たりません。 多くの事業者は次のどちらかになります。 ・在庫を少なく持ちすぎて欠品する ・在庫を持ちすぎてキャッシュフローが悪くなる 僕自身は完全に前者です。 売れる前提で大量に仕入れるのではなく、 「欠品しながら少しずつ発注量を増やしていく」 というスタイルでここまで事業を伸ばしてきました。 一番大事なのは「何が売上の原因だったのか」 欠品した時に最初に考えるべきことがあります。 それは、 売れた理由は何だったのか? ということです。 僕は大きく2つに分けています。 ① メディア・SNS・テレビでバズった これは基本的に在庫は積みません。 テレビで紹介された。 インフルエンサーに紹介された。 TikTokでバズった。 こういった売上は、一時的な露出によるものです。 再現性がありません。 売れたからといって大量発注すると、その後に大量在庫が残るリスクがあります。 ② 広告が当たった こちらは逆です。 広告でCPAが安定し、 予算を増やせばそのまま売上も伸びる状態なら、 在庫は積んだ方がいい。 広告は再現性があります。 クリエイティブがハマれば、広告費を増やすだけで売上を伸ばせるフェーズに入ることがあります。 この時は思い切って発注量を増やします。 リードタイムは短いほど強い 僕がOEM先を選ぶ時に一番重視していることがあります。 それが リードタイムの短さ。 同じ商品でも ・1か月で納品できる工場 ・2か月かかる工場 ・半年かかる工場 があります。 多少単価が高くても、僕はリードタイムが短い工場を選びます。 理由はシンプルです。 在庫調整が圧倒的にやりやすいからです。 リードタイムが短いとキャッシュも増えやすい 実はここが意外と重要です。 Shopifyなどは売上金の入金が非常に早いです。 一方でOEM工場への支払いは 「月末締め・翌月末払い」 というケースが多い。 つまり、 売上が先に入り、 支払いが後から来る。 このサイクルを短く回せるほど、自然とキャッシュが積み上がります。 うちの会社は資金調達をほとんどしていませんが、それでもキャッシュが増え続けている理由は、この発注サイクルの短さにあると考えています。 広告が当たると、在庫予測はほぼ外れます これは12年やっていても同じです。 広告がバチっとハマると、 「これだけ発注すれば大丈夫だろう」 と思っても足りません。 倍発注しても足りないこともあります。 結局また欠品します。 僕自身、 「もっと発注しておけばよかった」 という失敗を何度も繰り返しています。 欠品は3か月くらい続く前提で考える 僕の経験では、 広告が当たった後は 約3か月くらいは発注量を修正し続けます。 ・発注を増やす ・それでも足りない ・また増やす ・ようやく適正な在庫量になる このサイクルです。 半年くらいで落ち着くケースもあります。 だから、 成長期は在庫予測が外れて当たり前 くらいに考えています。 欠品中でも注文は止めない 「欠品したら注文を止めますか?」 という質問もよくいただきます。 僕は止めません。 商品タイトルに 「8月上旬発送予定」 と明記して、そのまま予約注文を受けます。 注文完了メールにも発送予定日が表示されるので、お客様にも伝わります。 もちろんコンバージョン率は多少下がります。 それでも注文は入り続けます。 1〜1.5か月程度の納期であれば、キャンセルもほとんど発生しません。 Shopifyでも予約アプリは使っていない よく 「予約注文アプリは何を使っていますか?」 と聞かれます。 実は何も使っていません。 大切なのは ・いつ届くか ・いつ支払いが発生するか これをお客様にきちんと伝えること。 意思疎通ができていれば、予約注文は成立します。 システムよりも、まずはシンプルな運用で十分だと考えています。 まとめ 売れすぎた時こそ、冷静に原因を分析することが大切です。 僕が意識しているポイントをまとめると、 ・売れた原因が広告なのか、バズなのかを見極める ・メディア・SNS経由なら大量発注はしない ・広告が当たったなら思い切って発注を増やす ・リードタイムが短い工場を選ぶ ・発注サイクルを短くしてキャッシュフローを改善する ・成長期は3か月ほど欠品を繰り返す前提で考える ・欠品中でも納期を明記して注文は受け続ける 在庫管理は、どれだけ経験を積んでも正確に予測できるものではありません。 だからこそ、「なぜ売れたのか」を見極めながら、小さく修正を繰り返していくことが、成長期のEC運営では何より重要だと考えています。 音声はこちら▶︎