最近、Meta広告について質問をいただくと、かなりの頻度で同じ話をしています。 「クリエイティブをもっと作った方がいいです」 という話です。 もっと言ってしまうと、 広告が伸びないなら、まずクリエイティブの本数を疑った方がいい。 僕は最近かなりそう思っています。 もちろん商品力も大事です。 LPも大事です。 オファーも大事です。 広告アカウントの設定だって、ちゃんとやった方がいい。 でも、それ以前に、 そもそも広告を何本試してるの? という話なんですよね。 3本作りました。 5本作りました。 その中で一番良かった広告を回しています。 そして、 「最近ROASが落ちてきました」 と言われても、僕からすると、 「じゃあ次の広告を作ろう」 という話になります。 すごくシンプルです。 売れた広告も、ずっと売れ続けるわけではない Meta広告を長くやっていると、これは嫌でもわかってきます。 一度すごく売れた広告があったとしても、それが永遠に同じCPAで回り続けることはほぼありません。 最初はめちゃくちゃ売れる。 「これ見つけた。勝った。」 と思う。 でも数週間すると数字が落ちてくる。 そこで、 「もう少し様子を見たら機械学習が戻してくれるかもしれない」 「一回止めて、また復活させたら売れるかもしれない」 みたいなことを考え始めます。 僕もめちゃくちゃやりました。 気持ちはすごくわかります。 せっかく見つけた売れる広告なので、愛着が湧くんですよね。 でも、冷静に考えたら消費者からすると関係ありません。 ずっと同じ広告が出てきたら飽きます。 反応する人に一通り届いたら、その次の人たちに広告を届けなければいけません。 だから広告を続けるということは、 新しいクリエイティブを作り続けること でもあります。 結局、 クリエイティブから逃げない。 これに尽きると思っています。 僕もずっとクリエイティブ制作から逃げていました ただ、これを偉そうに言っていますが、僕自身もクリエイティブを作るのが嫌でした。 だって面倒くさいじゃないですか。 Canvaを開く。 画像を探す。 コピーを考える。 フォントを変える。 レイアウトを調整する。 入稿する。 そして頑張って作ったのに売れない。 普通にしんどいです。 しかも広告なんて、 10個作って1個当たれば良い方 くらいの世界です。 つまり、 「これから作る10個のうち9個くらいは負けるかもしれない」 とわかっている仕事をやらなければいけない。 そりゃ逃げたくなります。 だから昔だったら僕も、 「とりあえずバナー5枚くらい頑張って作りましょう」 と言っていました。 10枚、20枚、30枚作れとは、なかなか言えなかった。 作る労力が大きすぎたからです。 でも、今は状況が全然違います。 AIが出てきて、言い訳できなくなった ChatGPTがあります。 画像生成AIがあります。 バナーを作ってくれるAIがあります。 動画編集にもAIがあります。 昔、人間が30分かけてやっていたことを、数分でできるようになってきています。 広告コピーについてもそうです。 例えば自分で、 「朝ごはんを抜くのは辛いけど、食べ過ぎは減らしたい」 という切り口を1個思いついたとします。 昔なら、そこから違うコピーを何個も自分で考えないといけなかった。 でも今ならChatGPTに、 「この意味を変えずに、ニュアンスの違う言い方を10個考えて」 と頼めばいい。 10個出てきます。 さらに、 「もっと初心者向け」 「もっと日常会話っぽく」 「もっと短く」 「もっと悩みから入って」 「もっと口コミっぽく」 と広げれば、すぐ数十パターンになります。 訴求軸だって同じです。 自分で考えられなかったら、お客様のレビューをCSVで全部出してAIに読み込ませればいい。 そして、 「この口コミから広告に使えそうな訴求軸を10個出してください」 と頼めばいい。 僕は普通にこれをやっています。 つまり今は、 訴求を考えることも、言い回しを増やすことも、クリエイティブを作ることも、以前より圧倒的に簡単になっている。 だから最近は考え方が変わりました。 昔は、 「クリエイティブをたくさん作るのは大変だから仕方ないよね」 だった。 今は、 「AIがここまであるのに作ってないなら、それは単純にサボってるだけじゃない?」 と思っています。 自分自身にもそう思っています。 6月に広告が伸びた理由も、結局これでした 僕自身、6月は広告をかなり回しました。 そのときに何をやっていたかというと、別にものすごい裏技を使っていたわけではありません。 ひたすら作っていました。 静止画を作る。 訴求を変える。 コピーを変える。 キャンペーンを作る。 回す。 CPAが合わなければ止める。 また作る。 これの繰り返しです。 1日に20個、30個くらいクリエイティブを触っている日も普通にありました。 キャンペーンもかなり作りました。 その結果、広告の費用対効果が良くなり、売上も伸びました。 もちろん全部が売れたわけではありません。 むしろ売れない広告の方が圧倒的に多いです。 でも、たくさん作ったから、その中から売れるものが見つかった。 それだけです。 逆に最近、広告の数字が落ちてきたときに自分の行動を振り返ると、 「あ、単純に6月ほど作ってないわ」 となる。 つまり、原因が結構わかりやすい。 サボっていた。 だから売れなくなった。 それだけだったりします。 予算を増やしたいなら、クリエイティブも増やす これは広告費を増やしたい人にもかなり大事です。 例えば1日3,000円で広告を回していて、調子が良かった。 そこで1万円に上げてみる。 するとCPAが悪化する。 「Meta広告は予算を上げるとダメなんでしょうか?」 という質問をよくいただきます。 もちろん予算を上げることで配信対象が広がり、効率が悪化することはあります。 ただ僕は、それと同時に、 増やした広告費を消化するだけのクリエイティブが足りていない というケースもかなり多いと思っています。 広告費だけ5倍にする。 でも広告は1本のまま。 それで同じ効率を維持してくださいという方が難しい。 だったら予算を増やすタイミングで、 クリエイティブも5倍くらいにする。 訴求を増やす。 言い回しを増やす。 動画を増やす。 静止画を増やす。 いろんな入口を用意する。 そうやってMetaに渡す材料自体を増やしていく。 この方が、今のMeta広告では大事だと感じています。 「同じ意味だからいらない」が一番もったいない AIでコピーを作ると、よくあるのが、 「これとこれ、ほとんど同じ意味じゃないですか?」 という話です。 そうです。 同じ意味でいいんです。 例えば、 「間食を減らしたい人へ」 「ついお菓子を食べてしまう人へ」 「夕方になると何か食べたくなる人へ」 「口寂しくてお菓子に手が伸びる人へ」 意味としてはかなり近い。 でも広告では、この微妙な違いで数字が変わります。 人間は思っている以上に、言葉尻で反応が変わります。 だから、 訴求軸 × 言い回し軸 で考えると、一気に広告の本数を増やせます。 訴求を10個作る。 それぞれ言い回しを10個作る。 それだけで100パターンです。 100個全部一気に広告費を使う必要はありません。 優先順位をつければいい。 まず10個試す。 その中で反応が良かった訴求を見つける。 その訴求の言い回しをさらに増やす。 また試す。 これを繰り返す。 広告運用って、結局この検証作業なんだと思います。 広告っぽい広告を作らなくてもいい もうひとつ量産するうえで邪魔になるのが、 「広告はこうあるべき」 という思い込みです。 広告だからきれいなバナーを作らないといけない。 ブランドだから文字を入れない方がいい。 アクセサリーだから世界観を崩しちゃいけない。 動画だからちゃんと喋らないといけない。 全部、一度疑ってみていいと思います。 SNSを見ている人からすれば、 写真も広告になります。 口コミも広告になります。 Vlogも広告になります。 普通の会話みたいな文章も広告になります。 スマホで撮っただけの動画も広告になります。 極端に言えば、 人間が普段接触している情報フォーマットのほぼ全部が広告になり得る。 僕は最近そう思っています。 広告っぽく作ろうとするから制作コストが上がります。 制作コストが上がるから本数が減ります。 本数が減るから検証回数が減ります。 それだったら、もう少し雑でいい。 もちろんブランドを壊せという話ではありません。 でも、 「これ広告として使えるかな?」 くらいの軽さでどんどん出してみる。 売れなければ止めればいい。 Meta広告は、その判断が数字でできるのが良いところです。 頑張りどころが変わっただけ AIが発達したから広告運用が楽になった。 これは半分正しいと思います。 でも、 AIが全部勝手に売ってくれるようになった わけではありません。 むしろ僕は、 AIがあるから、求められる行動量が増えた とも思っています。 昔だったら10個作るのが限界だった。 今は100個作れる。 だったら100個試せる人の方が強い。 つまり頑張りどころが変わったんです。 昔は、 「1個の広告を一生懸命作る」 だった。 今は、 「AIを使って大量に仮説を出し、大量に試し、数字を見て当たりだけ残す」 です。 クリエイティブを作るハードルは、明らかに下がりました。 訴求を考えるハードルも下がりました。 コピーを考えるハードルも下がりました。 動画を編集するハードルも下がりました。 これだけ環境が整っているのに、 「クリエイティブを作るのが大変だから作ってません」 で広告の成果だけ欲しいというのは、さすがに難しい。 僕もサボったら普通に広告の数字が悪くなります。 だから自戒を込めて、 AIがこれだけ仕事をしてくれる時代に、クリエイティブ量産をサボっていたら、そりゃ成果は出ないよね。 と思っています。 難しいテクニックを探す前に、 まず作る。 出す。 見る。 止める。 また作る。 これを繰り返す。 結局、今のMeta広告で一番大事なのは、 クリエイティブから逃げないこと。 なのかもしれません。 AIは、その面倒くさい仕事から逃げるための道具ではなく、 今までできなかった量を実行できるようにするための道具 です。 せっかくここまで環境が整ったんだから、使い倒していきましょう。