努力の方向性と、これからの三浦のECの話 こんにちは、三浦卓也です。 今日はいつもの「Meta広告はこうやるといいですよ」みたいな細かい運用テクニックというより、もう少し構造的な話をしたいと思います。 テーマは、 **Google広告とMeta広告をどう組み合わせれば、ECで売れる構造を作れるのか。** です。 しかもこれは、月間広告予算が大きい会社だけの話ではありません。むしろ、**小さい会社ほど押さえておいた方がいい考え方**です。 「広告を出しているのに取りこぼしている」「MetaはやっているけどGoogleは放置」「なんとなく配信してるけど、構造で理解できていない」 そんな方にはかなり大事な話になると思います。 ## まず結論。ECで最低限押さえたい広告メニュー 僕の中で、EC運営者が最低限押さえておいた方がいい広告の組み合わせはこのあたりです。 * Meta広告* Googleの商標検索広告* GoogleのP-MAX* Googleショッピング広告 この中でも、まず軸になるのはやっぱり **Meta広告** です。 ただし、Metaだけで完結させるのは、正直かなりもったいない。 今日はその理由を説明します。 ## Meta広告は強い。でも、それだけでは取りこぼす Meta広告は本当に優秀です。 InstagramやFacebookの中で、アルゴリズムが「この人、買いそうだな」という人に広告を出してくれる。だからコンバージョンも取りやすい。 ここまでは、多くの方が体感していると思います。 でも、ちょっと冷静に考えてみてほしいんです。 Meta広告で商品を知った人って、そのあとInstagramとFacebookの中だけで生きてるわけじゃないんですよね。 普通にGoogle検索もするし、YouTubeも見る。気になった商品を、あとから検索することもある。 つまり、Meta広告で認知を取れたとしても、その後の比較検討のフェーズでGoogleに受け皿がなければ、普通に取りこぼします。 ここが、かなり大事です。 ## 「カゴ落ち」は異常ではなく、むしろ普通 昨日、サロンのメンバーさんからこんな質問をいただきました。 「チェックアウトまで進んでいるのに、なんで離脱するんですか?」 これ、めちゃくちゃよくある疑問なんですけど、先に答えると、 **それ、普通にめちゃくちゃ起きます。** Shopifyを見ていると、「カート追加 → チェックアウト開始 → 購入」という3段階がありますよね。 たとえば100人がカート追加したとして、チェックアウト開始まで進むのが60人くらい。そこから実際に購入するのは40人くらい。そんなこと、全然あります。 つまり、買う気があって動いたのに、途中でやめる人はかなりいるんです。 これって不思議に感じるかもしれません。 でも、僕自身もそうだし、いろんなECの裏側を見てきた体感としても、**小さい会社でも普通に発生する現象**です。 だから重要なのは、「離脱が起きた、終わり」じゃない。 そうではなくて、 **離脱した人にどう再接触するか** なんです。 ## なぜGoogle広告も必要なのか Meta広告をやっていれば、InstagramやFacebook内でリターゲティングはできます。 ただ、さっきも言った通り、今の消費者はInstagramだけ見て生きていません。 商品を一度見たあとに、 * Googleでブランド名を検索する* 商品カテゴリで検索する* YouTubeを眺める* 比較検討する こういう行動を普通にします。 だったら、Metaで認知を取ったあと、**Google側でもちゃんと接点を作っておいた方がいい**んですよ。 僕はこれを、かなり重要だと思っています。 Meta広告で興味を持ってくれた人を、Googleでちゃんと拾う。これをやるだけで、機会損失はかなり減ります。 ## まずやるなら、Googleは商標とP-MAX Google広告は正直難しいです。 これははっきり言います。僕も全部を完璧に攻略できているわけではありません。 だからこそ、「全部やれ」ではなく、**まずはこのへんから**という話をしたいです。 最初におすすめしたいのは、 * 商標検索広告* P-MAX この2つです。 ### 商標検索広告とは何か 商標検索広告というのは、簡単に言うと **自分のブランド名で検索された時に、自分の広告を出しておくこと** です。 例えば、Instagramで商品を知った人が後からブランド名を検索することってありますよね。 その時に、自然検索で自社サイトがちゃんと1位に出れば問題ないように見えるかもしれません。でも実際は、そう単純じゃありません。 ブランド名で検索しても、 * Amazonが上に出る* 別の商品が広告枠に出る* 関係ない検索結果が混ざる みたいなこと、普通に起きます。 せっかくMeta広告で認知を取って、興味を持ってもらったのに、検索した先で他社に流れたら、普通にもったいないですよね。 だから、自分のブランド名で検索された時には、自分で広告を押さえておく。これはやった方がいいです。 しかも、商標広告って比較的安いです。 うちも実際に回していますが、かなり低コストで運用できます。しかもコンバージョン効率も良い。 派手さはないけど、地味にめちゃくちゃ大事な守備です。 こういうの、ECでは結構好きなんですよね。ヒーローではないけど、失点を防ぐ職人。野球で言うなら、派手ではないけど絶対必要な中継ぎです。 ## P-MAXは「全部に薄く効く」受け皿として優秀 P-MAXは、Googleの持っているネットワーク全体に広告を配信できるメニューです。 検索、YouTube、ディスプレイ、ショッピングなど、Google側が自動で配信先を判断してくれます。 予算が小さい段階では、体感としてはリターゲティング寄りに働くケースが多いです。だから、Metaで認知を取って、その後Google側で受ける役割として相性が良い。 しかも、レポートを見れば、ある程度 * どこで成果が出たか* どういう検索や文脈で反応したか も見えてきます。 その結果を見て、 「ショッピング広告を強めよう」「商標をもっときちんと押さえよう」「このカテゴリ検索は狙えそう」 みたいな判断にもつながります。 ただし、P-MAXには注意点もあります。 **過剰にコンバージョンが計測されるように見えることがある。** なので、「めっちゃ成果出てる!」と興奮して予算を一気に増やすと、売上はそんなに伸びていないのに広告費だけ増える、みたいな事故も起きやすいです。 P-MAXは便利です。でも、便利だからこそ、過信しない。ここ大事です。 ## Googleショッピング広告は、合う商品なら強い もう一つおすすめなのが、Googleショッピング広告です。 検索結果の上に、画像付きで商品が並ぶやつですね。 あれは、Googleが商品ページやフィード情報を見て、「この検索にはこの商品が合いそう」と判断して出してくれます。 これ、ハマると結構強いです。 ただし、万能ではありません。 ショッピング広告は、どうしても比較される場です。なので、 * 競合が多すぎる* 商品の違いが伝わりにくい* 価格勝負になりやすい こういう商材だと厳しいこともあります。 逆に、 * サムネイルが明らかに良い* 世界観が目立つ* 他と見た目で差別化できる* 比較された時に「これいいな」と思わせやすい こういう商品なら、意外と刺さります。 だからショッピング広告は、 **一回試して、CPAが合えば続ける。合わなければすぐ撤退する。** これでいいと思っています。 引っ張りすぎないことです。広告って、恋愛と違って「そのうち分かってくれるはず」がだいたい通用しません。 ## 予算配分のおすすめ 僕の感覚としては、まずはこんな配分が現実的です。 * Meta広告:80〜90%* Google広告:10〜20% Google側は基本、刈り取りと取りこぼし防止のイメージです。 だから、主戦場はMeta。Googleは補完。 これが今のところ、一番コストパフォーマンスがいいと感じています。 特にスモールビジネスやひとりECでは、この考え方がかなりハマりやすいです。 Metaで認知を作る。Googleで受ける。これだけでも広告全体の設計がかなり変わります。 ## Google広告は難しい。でも「全部難しい」ではない ここまでGoogleの話をしておいて何なんですが、Google広告全体で見ると、やっぱり難しいです。 新規獲得をGoogleだけでやろうとすると、かなりしんどい。特に小規模事業者にとっては、予算の使い方を間違えると簡単に溶けます。 だから僕は、**新規認知の主軸はMeta** だと思っています。 Googleで全部やる必要はない。むしろ、やらない方がいいところも多い。 ただ、その中でも * 商標* P-MAX* ショッピング このあたりは、比較的取り組みやすいし、意味もある。 だから、まずはそこだけ押さえる。そのくらいのバランス感覚で十分です。 ## 最近あらためて思うこと。僕はこの話をもっとしていい ここから少し余談です。 最近、Xで海外のShopifyマーケターやEC支援者の投稿がよく流れてくるんですよ。で、見てると「うわ、レベル高いな」と思うものもあります。 でも同時に、悔しかったんですよね。 というのも、冷静に考えると、僕もこのレベルの話は全然できるし、実務としてもやっている。しかも、ただ代理店として見ているわけじゃなく、自分でECを運営しながら試してきている。 つまり、現場ベースで、再現性の高い話ができる。 なのに、そこを今まであまり前に出してこなかったな、と感じたんです。 だからこれからは、こういう * ウェブ広告の構造の話* スモールビジネス向けの現実的な集客の話* ShopifyやECの本質的な改善の話 このあたりも、もっと出していこうと思っています。 ## ひとりECの中で、もっと価値を返していきたい 今、僕には大きく二つの活動があります。 一つは、ミウラタクヤ商店としてのダイエットや健康の事業。もう一つが、ひとりECとしてのEC事業者支援です。 前者はだいぶ整理できてきました。でも後者は、まだまだ磨けると思っています。 ただ、どちらにも共通しているのは、 **関わってくれた人に、ちゃんと価値を返すこと。** もう本当にこれに尽きます。 あまり好きな言い方じゃないですが、お金を払っていただいた以上、成果につながる形で返したい。だったら、情報を出し惜しみしている場合じゃない。 昔から出し惜しみはしていないつもりでしたが、もっとできることがあるなと最近すごく感じています。 AIの使い方だってそうです。今はAIを活用すれば、かなりのことができる時代です。 でも、AIをうまく使うには前提知識が必要になる。その前提知識が足りないなら、そこを埋めるのが僕の役割だと思っています。 ## これからやっていきたいこと 今後は、音声配信だけでなく、 * PDF教材* ノートや資料の整備* オンライン勉強会* 定期セミナー このあたりもさらに強化していきたいと思っています。 少なくとも月1回は、オンラインセミナーや勉強会のようなものを定期開催したい。月額2,980円という価格以上の価値を、ちゃんと回収していただける状態にしていきたいと思っています。 参加者の経験値は本当にそれぞれです。すぐ成果が出る人もいれば、じわじわ伸びる人もいる。 でも、それぞれのスタート地点に合わせて、ちゃんと前に進めるような場にしたい。そこは今後もっと意識していきます。 ## 広告は悪い時期もある。でも、それはあなただけじゃない 最後にひとつだけ。 広告をやっていると、どうしてもROASが悪い時期があります。これは避けられません。 4月頑張ろうと思った矢先に、全体的に数字が崩れる。そういうこと、普通にあります。 つらいです。めちゃくちゃ分かります。 でも、そういう時って、クリエイティブを触りまくっても、全部が全部すぐ戻るわけじゃないんですよね。ダメな時は、ダメな時期なんです。 雨の日に「なんで晴れへんのや」とキレても、空はわりと無慈悲です。でも、止まない雨も本当にない。 だから、悪い時期が来た時は、構造を見直す。無駄な機会損失を減らす。Metaだけで完結していないかを見る。Google側の受け皿を整える。 そういう地味な改善が、あとで効いてきます。 ## まとめ 今日の話を一言でまとめるなら、 **Metaで認知を取り、Googleで取りこぼしを防ぐ。** これです。 ECで広告をやるなら、Metaだけ見ていても不十分。でも、Googleを全面的に頑張りすぎる必要もない。 まずは、 * Meta広告を主軸にする* Google商標広告を押さえる* P-MAXを試す* ショッピング広告は合えば伸ばす この流れで十分です。 派手な必殺技ではないですが、こういう構造を整えることが、結局いちばん強いです。 広告運用って、魔法みたいな一発逆転を期待したくなるんですけど、実際はそうじゃない。ちゃんと拾う。取りこぼさない。地味だけど、それが売上になります。 今日はそんな話でした。 音声はこちら▶︎