人を採用せずに事業拡大する時に三浦はなにを考えて投資と人材拡大をしているか?+限定品販売の話 251113

今日のテーマは、
「人を採用せず事業を拡大するときに、三浦は何を考えて投資・人材拡大をしているのか」
というお話です。

昨日、はやしさんから

事業を拡大するときに、どんなことを考えて投資や外注、コンサルを入れているのか?

という質問をもらいました。

これは1人ECをやっている人なら、ほぼ全員が一度は悩むテーマだと思います。
なので僕なりの考えを、かなり正直ベースでお伝えしていきます。

そもそも、何のために仕事してる?

まず大前提として、
「事業を成長させること」って、誰目線の話なの?
というところからスタートします。

1人でECをやる=1人で事業をやる、ということです。

じゃあ、事業って誰のためにやるのか。
結局のところ、

・自分が生きていくため

・自分の家族がちゃんと暮らしていくため

この2つが根っこにありますよね。

たとえば、地方に住んでて、畑やって自給自足もある程度できて、
「月20万円あれば生きていけます」っていう人がいたとします。

その人にとっては、
年収240万円あればもうOK なわけです。

で、本人がそれで満足してるなら、
僕は「それでいいじゃん」と本気で思っています。

事業を伸ばすのは「誰の都合」なのか?

組織で事業をやっていると、いろんな「都合」が乗っかってきます。

・社長として組織を大きくしたい

・社員の給料を上げてあげたい

・採用を有利にするために給料水準を上げたい

こういう「組織目線」の理由で、
売上を伸ばさなきゃいけない場面ってたくさん出てきます。

でも、1人ECの僕の事業の広げ方・考え方は、めちゃくちゃシンプルです。

「自分のため以外の理由では、基本的に事業を大きくしない」

まずは
自分の給料を上げる、自分の家族が幸せに暮らせるだけ稼ぐ。
これが僕の中の“最低ライン”です。

当時の会社員時代の年収は444万円くらいでした。
そこで「年収1000万円は欲しいよね」と思って、
まずはそこを努力目標に置きました。

結果として、このラインまでは
コンサルも外注もほぼ使わず、自力で到達できました。

そして正直に言うと——
その時点で僕は「もっと事業を伸ばしたい」と全く思ってなかったんです。

だから、
「コンサル入れよう」
「人を雇おう」
という発想すら出てきませんでした。

それでも「年商2億・3億」を目指そうとしている理由

じゃあなんで今、
「年商2億いきたいですね」「3億いきたいです」
なんて話をしているのか。

これは 達成感のためではありません。

「将来のリスクからの逆算」 です。

ここ数年で、
1人ECで年商1億を超える人、超えかけている人が
僕の周りでもめちゃくちゃ増えました。

そうなると、

「1人ECで年商1億」は、もはや“普通のライン”

になってくるわけです。

そうなると何が起きるかというと、
僕のマーケットでのバリューが落ちる んですよね。

「1人ECで年商1億の人」なんて、
珍しくもなんともない世界になっていく。

だから、

・組織化はしたくない

・でも自分のバリューは維持・向上させたい

という前提のもとで、
「人を雇わずに売上のレンジを上げる」 というチャレンジをしているフェーズが今です。

事業拡大は、全部「ストレス」を自分で引き受ける行為

売上を上げようとすると、必ずこういうことがセットで発生します。

・広告費を増やす

・在庫を増やす

・人手が足りなくなるので効率化を考える

・オペレーションを組み直す

1人でやっている限り、
そのストレスは全部、自分1人で引き受けることになります。

組織ならまだ、ストレスの分散があります。
でも、1人でやると「全部自分」です。

だから本来、事業を拡大するときに
一番最初に問うべきことはこれ なんですよね。

「本当に、そこまでして売上を伸ばしたいの?」

ここをすっ飛ばして

・周りが伸びてるから

・なんとなくやらなきゃいけない気がするから

という理由で拡大に突っ込むと、ほぼ間違いなくしんどくなります。

僕が人を雇わない、ほぼ外注もしない理由

よく聞かれます。

「なんで人を雇わないんですか?」
「雇えないんですか?」

はっきり言います。

雇えないんじゃなくて、雇いたくないんです。

理由はシンプルで、

・人間関係に対して責任を持つのがマジで嫌

・人と関わり合いながらスジを通してやり取りするのが、すごいストレス

だからです。

さらに言うと、

・人に依頼した仕事が、自分のイメージと違う形で返ってくる

・そのたびに強い不快感が湧いてしまう

これ、相手が悪いんじゃなくて、
完全に僕の性格の問題です。

じゃあそれを乗り越えてまで、
「組織を作って事業拡大したいですか?」と聞かれると、

「いや、別にそこまでしてやりたくないです」

というのが本音です。

だから僕は

・社員は雇わない

・業務委託のパートナーはごく一部(オペレーション中心)

・基本的に「全部自分でやる」前提で仕組みを組む

というスタイルを取っています。

それでも外注・コンサルを使うとしたら

とはいえ、
「一切、誰の力も借りない」 というわけではありません。

メルマガ・ブログの入稿作業や、広告の入稿、
一部のクリエイティブ制作など、
オペレーション部分はパートナーさんにお願いしています。

このときの考え方は、

「人とパートナーを組む=投資」
ではなく
「自分のストレス軽減コストとして払う」

という感覚です。

つまり、

・どれくらいの負担を減らしたいか

・どのサイクルで回したいか

・そのために、いくらまでなら自分が気持ちよく払えるか

このバランスをまず自分で決めます。

そのうえで、

「この条件なら腹落ちするな」

と思える範囲で、
相談できるパートナーさんにお願いする、という順番です。

コンサルに100万円払ってほぼ全スカだった話

過去にコンサルを入れたことも何度かあります。

・Amazon公式のコンサルサービス

・「いつも.」さんのコンサル

合計でだいたい100万円くらい払いました。

結論から言うと、

タイミングも悪かったし、
相手側もパフォーマンスを出せる状態じゃなかったので、
ほぼ無駄金でした。

よくあったのが、

・僕の商品特性やこだわりをほぼ見ていない

・「御社のカテゴリーは〜」という一般論だけのアドバイス

・1人ECって伝えてるのに「セット商品増やしましょう」「手間だけ爆増」プラン

結果、売上は1ミリも伸びず。

この経験から学んだのは、

「相手のリソース(時間・体力・人的余力)を
ガチで把握せずに“正論”だけ言うコンサルは、もう通用しない」

ということです。

だから僕は、自分がEC家庭教師をやるときは

・クライアントのリソース

・今の売上フェーズ

・性格・ストレス耐性

ここまで含めて見たうえで、
「その人にとって現実的に回せる打ち手」
しか提案しないようにしています。

「なんとなく事業を伸ばす」は、ほぼ破綻フラグ

これまで、独立前の会社でも、
その後に出会った経営者仲間でも、
同じパターンを山ほど見てきました。

・売上が少し伸びる

・「よし、ここから事業拡大だ!」とテンションが上がる

・人を雇う、在庫を積む、広告費をガンガンかける

・数年後、「辛いっす…」「人が言うこと聞かないっす…」と病む

これ、なぜ起きるかというと、

「伸ばしたい理由」と「自分が引き受けるストレス量」を
ちゃんと天秤にかけていないから

です。

・「売上=正義」

・「会社は成長して当たり前」

みたいな空気に酔ったまま、
覚悟を固めずに拡大に突っ込むと、
だいたい地獄を見ます。

僕の中で結論はシンプルで、

伸ばしたいなら、相応の覚悟を決めろ。
覚悟を決められないなら、ムリに伸ばさなくていい。

です。

1人ECで生きるために、僕が大事にしていること

1人ECって、外から見ると

「なんとなく1人でゆるっとやってる」

みたいに見えるかもしれませんが、実際は逆です。

「1人でやるためにどうすればいいか」 を、
めちゃくちゃ考え抜いてます。

・やるべき施策は山ほどある

・だから、手数が本当に大事

・でも、人は雇いたくない

となると、必然的に

・徹底した効率化

・作業スピードの爆上げ

・「自分でやった方が早い」を前提にした設計

をやるしかありません。

マネジメント論的には
「自分でやった方が早い病」は最悪のマネージャーです。

でも、僕は1人でやってます。
だからこの病気は、僕にとっては むしろ武器 なんですよね。

事業拡大は「国」にとっては善、あなたにとっては本当に善か?

最後に、もう一つ視点を足しておくと、

・事業を拡大して法人税をたくさん納める

・売上が上がれば消費税の納税額も増える

これは、国にとっては間違いなく良いこと です。

ただし、

伸ばせば伸ばすほど、しんどいことも確実に増える

という現実もあります。

そこで重要なのは、

・そのしんどさを、人に不快感をまき散らさずに引き受けられるのか

・それだけの覚悟があるのか

・それでも「やりたい」と自分の欲で言い切れるのか

ここです。

「なんとなく事業を伸ばさなきゃいけない」という考え方は、僕は好きじゃない。

・短期的にEXITしたいから

・今だけ売上をガツンと上げたいから

・そのあいだストレスを許容する覚悟があるから

こういう逆算があって拡大するのは全然アリです。

でも、

「みんな伸ばしてるし、自分も伸ばさなきゃ」

みたいなフワッとした理由で突っ込むのは、
かなり危ないと僕は思っています。

このあたりの話が、
これからコンサルを入れる・外注を増やす・人を雇う
といった判断をする時の、
一つの視点になれば嬉しいです。

 

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