長いLPはもう読まれない?今売れている「短くて伝わるLP」の作り方
最近、広告運用をあらためて強化する中で、さまざまな企業のランディングページを見る機会が増えました。
その中で、僕が強く感じていることがあります。
それは、
これからのLPは、短ければ短いほど良いのではないか
ということです。
もちろん、どんな商品でも説明を削れば売れるわけではありません。
ただ、情報があふれている現在、昔ながらの長い通販LPを最初から最後までじっくり読む人は、確実に少なくなっています。
では、短いLPでも商品を売るためには何が必要なのか。
今回は、マッシュルームコーヒーを販売する「アダプトラテ」のページを参考にしながら、これからのLPに必要な考え方を解説します。
LPは短くすれば売れるわけではない
最初に誤解のないようにお伝えしておくと、単純に文章やコンテンツを減らせば良いという話ではありません。
短いLPで売るためには、その前提として、
この商品が何なのかを、一言で理解できる状態
をつくる必要があります。
商品を見た瞬間に、
- 誰のための商品なのか
- 何を目的にした商品なのか
- 既存の商品と何が違うのか
が伝わらなければ、説明を短くしたところで購入にはつながりません。
反対に、この部分が明確になっていれば、長々と説明しなくても商品への興味を持ってもらえます。
その鍵になるのが、僕が最近よく話している「カテゴリー戦略」です。
新しいカテゴリーを言語化できれば、説明は短くなる
カテゴリー戦略とは、既存の商品カテゴリーの中で比較されるのではなく、自分たちで新しい選択肢を定義する考え方です。
例えば、アダプトラテは単なる健康食品やサプリメントではありません。
「マッシュルームコーヒー」という、少し新しくて興味を引くカテゴリーとして商品を見せています。
コーヒーを飲むという日常的な行動の中で、キノコ由来の成分や植物由来の成分を取り入れられる。
この位置づけが分かりやすいため、細かい説明を読む前から、商品の大まかな価値を理解できます。
一般的な健康食品として紹介してしまえば、数多くのサプリメントや健康飲料と比較されます。
しかし、「マッシュルームコーヒー」というカテゴリーにずらすことで、競争する場所そのものを変えているのです。
これは健康食品に限った話ではありません。
プロテインとして販売すれば、プロテインを飲みたくない人には選ばれません。
しかし、「忙しい人の食生活を整える新しい食品」として定義できれば、これまでプロテインに興味がなかった人にも届けられる可能性があります。
売り方を考える前に、
自分の商品を、どのカテゴリーのものとして認識してもらうか
を考えることが重要です。
一瞬で理解できるアイコンの強さ
アダプトラテのLPで特に分かりやすかったのが、商品の特徴をアイコンで見せている点です。
脳の健康、エネルギー、免疫、腸内環境など、購入者が関心を持ちそうな項目が視覚的に整理されています。
文章をしっかり読まなくても、アイコンを見るだけで商品の方向性を理解できます。
僕自身は、これまで文章を中心に説明する「ブログ型LP」を好んできました。
商品の背景やこだわりを丁寧に伝えるには、文章が非常に有効だからです。
しかし、海外のECサイトなどを見ていると、文章を読ませる前に、右脳で理解できるように情報を整理しています。
これは、スマートフォンで流し読みされることを前提にした設計です。
すべてを文章で説明するのではなく、
- アイコン
- 短い見出し
- 商品写真
- 数字
- 比較表
などを使い、まず直感的に理解してもらう。
詳しく知りたい人だけが、その後の文章を読めるようにしておく。
この順番は、今後ますます重要になると思います。
商品説明の直後に「お客様の声」を見せる
アダプトラテのLPでは、商品がどのようなものかを簡潔に説明したあと、すぐにお客様の声が掲載されています。
このテンポも非常に良いと感じました。
商品に興味を持った人が次に気になるのは、
「実際に買った人はどう感じているのか」
ということだからです。
企業がどれだけ魅力を説明しても、それだけでは広告に見えてしまいます。
しかし、他の購入者による評価があることで、商品に対する安心感が生まれます。
特にECでは、商品を手に取れません。
そのため、レビューは単なる感想ではなく、接客の代わりになる重要なコンテンツです。
まだレビューを商品ページの下の方に置いているのであれば、一度、表示する順番を見直してみても良いでしょう。
商品を理解した直後にレビューを見せることで、
「自分以外の人も選んでいる」
「実際に利用している人がいる」
という判断材料を早い段階で渡せます。
Shopifyを利用している場合は、レビューアプリを使えば、比較的簡単にサイト内へ表示できます。
まずは商品説明の直後に、数件だけでも見せることから始めてみてください。
インフルエンサーの投稿は、レビューとは違う役割を持つ
お客様の声に続いて掲載されていたのが、インフルエンサーやクリエイターによる投稿です。
僕は、これからのLPでは、このようなSNSコンテンツがますます重要になると考えています。
一般のお客様のレビューは、商品の信頼性を高めます。
一方、クリエイターの投稿には、
商品を生活の中でどのように使うのかを見せる役割
があります。
商品だけを撮影した写真では、実際に使用する場面を想像しにくいことがあります。
しかし、誰かが朝の習慣として飲んでいる様子や、仕事の合間に取り入れている様子を見ると、自分の生活にも置き換えやすくなります。
特に縦型動画は、短時間で商品の使い方や雰囲気を伝えられます。
企業が作り込んだ広告よりも、日常の中で自然に使っている動画の方が、親近感を持ってもらえるケースも少なくありません。
ただし、投稿を掲載するだけでは弱い場合もあります。
「生活に取り入れやすい」
「気軽に楽しめる」
といった、どの商品にも当てはまりそうな内容だけでは、購入する理由としては不十分です。
なぜこの商品なのか。
他の商品ではなく、これを選ぶ理由は何なのか。
クリエイターに発信を依頼する際も、商品の独自性が伝わる切り口を用意する必要があります。
豪華なデザインより、情報の順番が重要
アダプトラテのページは、極端に作り込まれたデザインではありません。
写真があり、文章があり、アイコンが並んでいる。
Shopifyの比較的シンプルなテンプレートを活用しているようにも見えます。
それでも、商品の魅力は十分に伝わります。
ここから分かるのは、売れるLPに必ずしも豪華なデザインが必要ではないということです。
重要なのは、
- 何の商品かを伝える
- メリットを直感的に見せる
- お客様の声を見せる
- 実際に使っている様子を見せる
- 原材料や専門性などの安心材料を伝える
- 購入へ案内する
という情報の順番です。
デザインに大きな費用をかけられないひとりECでも、情報の順番は改善できます。
むしろ、装飾を増やしすぎることで、大切な情報が埋もれているECサイトも少なくありません。
まずはデザインを変える前に、
「お客様が知りたい順番に並んでいるか」
を確認する方が効果的です。
専門家の存在は「安心感」を補強する
ページ内には、医師などの専門家が商品を評価していることが伝わる要素もありました。
健康食品において、専門家の存在は大きな安心材料になります。
ただし、専門家を掲載すれば、それだけで売れるわけではありません。
重要なのは、商品の信頼性を補強する材料として使うことです。
- 誰が監修しているのか
- どのような考えで商品を評価しているのか
- 原材料や製造方法にどのような根拠があるのか
を、分かりやすく提示する必要があります。
専門用語を並べすぎると、かえって分かりにくくなります。
お客様が知りたいのは、論文の内容そのものではなく、
「この商品を選んでも大丈夫そうか」
という判断材料です。
専門性を見せつつも、一般の人が理解できる言葉に変換することが大切です。
短いLPは、ページの外で接触回数を増やす必要がある
ここまで読むと、短いLPを作れば広告から簡単に売れるように感じるかもしれません。
しかし、実際にはLPを短くするほど、ページの外でのコミュニケーションが重要になります。
アダプトラテも、LPだけで販売しているわけではありません。
繰り返し広告を配信し、インフルエンサーやクリエイターに商品を紹介してもらい、縦型動画などのコンテンツを増やしています。
一度広告を見ただけでは買わなかった人も、何度も商品に触れることで少しずつ気になっていきます。
そして、興味が十分に高まった状態でLPを訪れるため、ページ内ですべてを説明する必要がなくなるのです。
つまり、
LPを短くする代わりに、SNSや広告で接触回数を増やしている
と考えた方が正確です。
昔の通販では、ひとつの長いページの中で、悩みの提起から商品の説明、信頼性の証明、購入の後押しまでを完結させていました。
これからは、広告、SNS、メール、音声、レビュー、LPなど、複数のコンテンツを行き来しながら購入してもらう形が増えていきます。
LP単体の完成度だけを高めるのではなく、ブランド全体でどのようにコミュニケーションを取るかを考える必要があります。
メルマガのポップアップは、嫌われても表示する価値がある
LPやECサイトを見る際には、メルマガ登録の導線も重要です。
サイトを開いた瞬間にポップアップが表示されると、邪魔に感じる人もいます。
実際、見づらいという意見をもらうこともあるでしょう。
しかし、ポップアップを停止すると、メルマガ登録者が大幅に減る可能性があります。
僕自身のサイトでも、ポップアップを停止したところ、それまで月間約250件あった登録がほとんど発生しなくなりました。
もちろん、登録直後にクーポンだけを使い、すぐ解除する人もいます。
ゲーム感覚のルーレットやスクラッチで集めた登録者は、購入意欲が低い場合もあります。
それでも、一度つながりを持てれば、その後の配信次第で関係性を深められます。
大切なのは、登録者数だけを増やすことではありません。
登録後に、
- 商品の考え方
- 開発の背景
- 利用者の声
- 具体的な使い方
- 運営者の価値観
などを継続して届けることです。
最初はクーポン目的の登録だったとしても、配信内容を通じてブランドに興味を持つ可能性があります。
ポップアップを表示するかどうかは、好みだけで判断せず、実際の登録数や売上への影響を見ながら判断しましょう。
LPの正解は、他社サイトをコピーしても見つからない
「参考にしているLPはありますか」と聞かれることがあります。
しかし、僕は特定のLPをそのまま参考にすることは、あまりありません。
なぜなら、商品、価格、ターゲット、認知度、販売方法によって、適切な構成は変わるからです。
有名ブランドのシンプルなページをそのまま真似しても、知名度のない商品では説明不足になる可能性があります。
反対に、十分に知られている商品に長い説明を加えると、購入までの邪魔になることもあります。
大切なのは、
自分が消費者だったら、この順番で見たときに欲しくなるか
を徹底的に考えることです。
ヒートマップやアクセス解析、ABテストも役に立ちます。
ただし、数字を見る前に、お客様の立場でサイトを読み込むことも欠かせません。
- 最初の画面で何の商品か分かるか
- 自分に関係があると思えるか
- 他の商品との違いが分かるか
- 信頼できる材料があるか
- 購入する理由が明確か
- 不安を解消できるか
この問いに順番に答えていけば、必要なコンテンツが見えてきます。
ひとりECが最初に改善すべき5つのポイント
今回のLPから学べることを、ひとりEC向けに整理すると、次の5つになります。
1.商品を一言で説明する
商品の機能をすべて説明する前に、
「これは何のための商品なのか」
を一言で表現してください。
一言で説明できない場合は、まだカテゴリーや訴求が整理できていない可能性があります。
2.商品の特徴をアイコン化する
お客様が関心を持ちそうな特徴を、3〜5個程度に絞ります。
文章だけではなく、アイコンと短い見出しを使って、スクロールしながらでも理解できるようにしましょう。
3.レビューを上の方に移動する
商品説明のすぐ後に、代表的なレビューを掲載します。
レビュー数が少ない場合でも、具体的な利用シーンが分かる感想を選ぶと効果的です。
4.SNS投稿や使用風景を載せる
商品の写真だけではなく、生活の中で使われている様子を見せます。
縦型動画やInstagramの投稿を活用すると、自分が使う場面を想像してもらいやすくなります。
5.LPだけで売ろうとしない
広告、SNS、メルマガ、音声、ブログなどを使い、継続的に接触できる仕組みをつくります。
一度の訪問ですべてを説明しようとせず、複数のコンテンツを通じて少しずつ理解してもらいましょう。
まとめ
情報が多すぎる時代に、長いLPをすべて読んでもらうことは簡単ではありません。
これから重要になるのは、情報量を増やすことではなく、
商品の価値を一瞬で理解できる状態をつくること
です。
そのためには、まずカテゴリーを明確にしなければなりません。
何の商品なのか。
誰のための商品なのか。
既存の商品と何が違うのか。
これらを短い言葉で伝えられれば、LPの説明は自然と短くなります。
そして、アイコン、レビュー、SNS投稿、専門性などを適切な順番で配置することで、シンプルなページでも購入を後押しできます。
ただし、短いLPだけで売れるわけではありません。
広告やSNS、メルマガ、音声などを通じて継続的にコミュニケーションを取り、何度も商品に触れてもらう必要があります。
これからのECは、ひとつのページで説得して売るのではなく、複数の接点を通じて少しずつ信頼を積み重ねる形へ変わっていきます。
まずは自分のECサイトを、お客様の立場で最初から読み直してみてください。
「この商品が何なのか、一瞬で分かるか」
ここを改善するだけでも、サイト全体の伝わり方は大きく変わるはずです。



