こんにちは、ミウラタクヤ商店の三浦です。
今日は「SKU(商品点数)を増やせば売上が上がる」という考え方について、特に自社ECサイト運営者にありがちな勘違いを指摘しておきたいと思います。
楽天やAmazonでの「SKU=売上」理論は成り立つ
楽天やAmazonといったモール型ECでは、「商品数を増やすほど売上が積み上がっていく」というリテール理論がある程度当てはまります。
なぜか?
・モール側に強い集客力がある
・モール内検索で上位表示されると、自動的にお客様が来る
・商品点数が増えるほど、検索露出が広がり、売上が積み上がる構造
つまり、「在庫管理コストを投資してSKUを増やす」戦略が、楽天やAmazonでは合理的に機能するわけです。
集客はモールがしてくれるから、あとは並べるだけで売上が立つ可能性がある。
でも、それは「モールだから」できる話
一方、ShopifyやBASEなどの自社サイトでは事情がまったく違います。
・GoogleでのSEOは競合が激しく、上位表示も簡単ではない
・自動で集客されるわけではなく、広告・SNS・LINEなど自力のプロモーションが必要
・商品を増やせば増やすほど、作業・運用・管理が重くなる
・結果、プロモーションに割く時間が減ってしまい売上が伸びない
つまり、SKUを闇雲に増やすと、プロモーションの手数が減り、逆に売上が落ちるということも起こり得るんです。
スモールビジネスでは「商品点数を絞る」が正解のこともある
たとえばスタッフが1〜2人、年商が5億円未満のスモールビジネスであれば、
商品点数をやみくもに増やすことはリソースの浪費につながります。
むしろ、
・商品を絞り込み
・集中して訴求し
・SNSや広告で正しく届ける
このようにスポットを当てた販売設計をすることで、少ないSKUでも売上を最大化できるんです。
まとめ:SKUを増やせば売れる、は幻想
楽天やAmazonのように、集客をモール側に依存できるモデルと、自社集客が求められる自社サイトでは、商品戦略の考え方がまるで違います。
自社サイトで売上を伸ばしたいなら、「SKUを増やす」ではなく、“戦える商品”に絞って、しっかり届けることに力を注ぐべき。
SKUを盲目的に増やすのではなく、
「プロモーションに力を注げるバランス」で設計すること。
それが、自社ECで売上を伸ばす現実的な道です。
