コンバージョン率が0.7%ってどうなん?「これマジで効く」広告でCVRを上げる方法 251127

今日は、サロンメンバーさんからいただいた
「広告のコンバージョンレート(CVR)が0.7%でモヤモヤする問題」
について、がっつり言語化していきます。

結論から言うと、

・繁忙期/閑散期でCVRが上下するのは“普通”

・単価2万円台でCVR0.7%は「全然あり得るライン」

・それでももっと上げたいなら、「クリエイティブの手数」と「訴求軸」を増やすしかない

この3つです。

ここから、もう少し具体的に深掘りします。

コンバージョンレート0.7%は悪いのか?

まず、今回の相談の条件を整理します。

・商材単価:2万円前後(アパレル)

・繁忙期:CVR 1.1%くらい

・閑散期:CVR 0.7%くらい

・広告予算:1日5,000円前後が多い(繁忙期は1万円)

この数字だけ見て「0.7%は低いのでは?」とモヤモヤしている、という状況です。

僕の感覚で言うと、

・単価2万円クラス → CVR 0.5〜1%台は普通にあり得る

・逆に、単価2,000〜3,000円 → 利益出したいならCVR 2%は狙いたい

・単価1.5万円前後 → 1%前後を1つの目安にしたい

こんなイメージです。

だから正直言って、
「2万円台の商材で、閑散期0.7%・繁忙期1.1%」は
全然おかしくない数字です。

しかも、繁忙期にCVRが上がるのは当たり前で、

・みんなが欲しくなる時期だから、オーダーが集中する

・セール・キャンペーン・インフルエンサー露出などで“買う理由”が増える

ので、同じLP・同じ広告でもCVRが跳ねることは普通にあります。

なので、

「季節要因でCVRが動くのは、しょうがない。」

これは一回、受け入れておいた方がいいです。
そのうえで「じゃあ、そこからどう改善していくか?」を考えた方が前に進めます。

一番のボトルネックは「クリエイティブの手数」が少なすぎること

相談をもらったブランドの商品、実は僕も買ったことがあります。

商品自体は良い。
こだわりもあるし、ストーリーもあるし、日本の産業としても応援したくなる。

ただ、正直に言うと、

「この商品の“良さ”を、いろんな角度から提案できてるか?」

と言われると、まだまだもったいないなと感じました。

アパレルにありがちな失敗がこれです。

・「限定生産」「伝統工芸」「希少な素材」みたいな“ストーリー”は推している

・でも、「履いたとき・着たときに、何がどう心地いいのか」が全然伝わっていない

たとえば、

・一日履いても疲れづらいのか

・肌あたりが柔らかくてストレスが少ないのか

・体型カバーになるのか

・家事・育児・仕事のどんなシーンで“楽”なのか

・どんなスタイルの人が「これ手放せないわ」とハマってるのか

こういう「履いた・着た後のベネフィット」が
切り口としてほとんど出せていないブランドが多いです。

そして、その状態で

「CVRを上げたいです」

と言われても、そもそも提案の幅が足りてないケースがほとんど。

CVRを上げる=魔法の設定をいじる ではなくて、
CVRを上げる=お客様への伝え方のパターンを増やす です。

カート追加目的 vs 購入目的:どっちがいい?

今回の質問では、

・広告予算:1日5,000円

・カート追加最適化 → 購入につながりやすい

・購入最適化 → 結果数が足りず、ずっと「学習中」のまま

という話も出ていました。

結論から言うと、

「カート追加目的の方が結果出てるなら、その時点ではそれでOK」

ただし、長期的には 購入目的で回せる状態を作った方がいい

と思っています。

理由はシンプルで、

・Meta側に「誰が最終的に買ったか」のデータを渡せた方が、学習の質が上がるから

・カート追加最適化だけだと、「カートには入れるけど買わない人」に最適化されるリスクがデカいから

なので僕の本音は、

「予算を上げてでも“購入目的”に寄せていける状態を、早めに作った方がいい」

です。

ただしこれは当然、

・生産キャパ

・キャッシュフロー

・広告費に対するメンタル耐性

このあたりとの相談になるので、最終判断は事業者次第。

でも「カート追加が結果いいから、永遠にカート追加最適化」だと、
どこかで頭打ちになる可能性は高いです。

閑散期こそ「クリエイティブ検証」に振り切れ

追加の質問で、

「閑散期・予算5,000円の日は、
1キャンペーンにまとめるべきか?
2,000円×3本に分けた方がいいのか?」

という話も出ました。

これは、僕はハッキリこう思ってます。

「閑散期ほど、パターンを増やして検証した方がいい。」

・1キャンペーン

・1広告セット

・バナー1〜2枚

この構成で「検証してます」と言われても、
正直言って、それは “検証しているつもり” にすぎません。

僕が推奨しているイメージは、

・1キャンペーン×1広告セットにつき、最低でも10〜15クリエイティブ

・それを訴求軸違いで、複数キャンペーン走らせる

・「どの訴求軸 × どの言い回し」が一番反応するかを、ひたすら掘る

です。

売れないクリエイティブ1〜2枚に、
毎日5,000円ずつ燃やしてる
のが一番もったいない。

閑散期は「売上を無理やり作りにいく時期」ではなく、
“バナーを大量にちぎっては投げる時期” と思った方がいいです。

CPA目標を決めて「ちぎっては投げ」を徹底する

メタ広告を見ていて、一番よくある“悪いパターン”がこれです。

・目標CPAを決めていない

・そもそも「どこまでなら赤字を許容するか」が決まってない

・成果が出ていないキャンペーンを、なんとなく放置して回し続ける

はっきり言いますが、

目標CPAを割ってるキャンペーンを垂れ流し続けるのは、ただの「お金の無駄」です。

やるべきことはシンプル。

1. 目標CPAを決める

2. それを 数日〜1週間単位でチェックする

3. 明らかに届いてないキャンペーンは 止める or 予算を落とす

4. 新しいクリエイティブ・訴求軸を追加して、また試す

これだけです。

僕はこれをよく

「ちぎっては投げ」

と表現しています。

・クリエイティブを量産して

・テストして

・ダメなものは即捨てて

・うまくいった型を残して育てる

この“手数”が圧倒的に足りてない人が9割です。
正直、広告代理店ですらできてないところが山ほどあります。

「仮説検証の引き出しがない」のではなく「表現の引き出しがない」

よく相談されるのが、

「広告デザインを作り直すとき、どんな仮説でテストしてますか?
自分には改善の引き出しが足りない気がして…」

という悩み。

これ、だいたいの場合、

・仮説検証のテクニックが足りない
というより、

・自分の商品の「表現のアイデア」が足りてない

という問題です。

やるべき順番はこうです。

1. まず、自分の商品をいろんな角度から言語化する

・機能的なメリット

・感情的なメリット

・Before / After

・利用シーン

・競合との違い など

2. そのそれぞれに対して、

・キャッチコピー案を複数作る

・画像の見せ方パターンを複数作る

3. そのうえで、

・「AとBでどっちがCTR高いか?」

・「CとDでどっちがCPAいいか?」
を比べていく

これをやらずに、

・「テキストと画像をもっと揃えた方がいいかな」

・「遷移先LPとの一貫性が〜」

だけ考えても、正直そこまで伸びません。

“引き出し”がないのではなく、
“そもそも掘ってない”だけ
のケースがほとんどです。

ブログ広告・別角度コンテンツも普通に効く

最近、僕がよくやっているのが、

一度認知してくれたけど買ってない人たち向けに、
別角度のブログ記事で商品を提案し直す

というやり方です。

・ショップのブログ機能やLPで、ストレートじゃない切り口の記事を書く

・そこにピクセルを仕込んで、メタ広告で配信する

・「商品LP → 直球セールス」だけでなく
「ブログ → 共感・理解 → LP → 購入」という導線も用意する

これだけで、
「一回見たけどスルーした人」がもう一度振り向いてくれるケースが結構あります。

・訴求軸を増やす

・表現パターンを増やす

・導線のパターンも増やす

この3つをまとめてやっていくイメージです。

チェックアウト離脱率・コンビニ前払い未払い率の話

途中で出た別の相談も、数字感として確認しておきます。

チェックアウト離脱率 40〜50%は許容範囲?

・主力商品:13,000円程度

・チェックアウト到達 → 完了までの離脱:40〜50%

このくらいなら、僕は 「全然許容範囲」 だと思ってます。

・単価が上がれば上がるほど、「カートに入れてから悩む時間」が伸びる

・1万円超えの商品で離脱0〜10%に抑えるのは、ほぼ無理ゲー

むしろ、

「カート追加 → 購入完了で 50%前後残ってる」

のであれば、十分健全です。

コンビニ前払いの未払い率 50%は、もうやめていい

もうひとつの相談が、

・コンビニ前払いの未払い率が50%近い

・リマインドも送っているが、それでもこの数字

という話。

正直に言いますが、
未払い50%は、ちょっと高すぎます。

・在庫の確保

・受注管理

・倉庫・オペレーションの手間

を考えると、コストがデカすぎる。

うちの場合、

・コンビニ前払いの未払い率は、だいたい10%前後

・しかもリピーターが多いので、購入モチベーションがそもそも高い

という状況です。

なので、未払い50%まで行くなら、

・思い切って「コンビニ前払いをやめる」

・その代わり

クレカ

後払い

各種スマホ決済(PayPayなど)

に振り切る、という判断も全然アリです。

実際、うちもスマホ決済を入れたタイミングで
コンビニ前払いはかなり減って、スマホ決済が一気に増えました。

閑散期の広告費割合は「PLから逆算する」が正解

「閑散期の広告費、売上の何%くらいが目安ですか?」
という質問もありましたが、これは正直、

「商材・利益率・キャッシュ状況によるので、一概には言えない」

です。

ただ、考え方としてはシンプルで、

・年間・月間の売上目標と利益目標がある

・広告費に回せる“上限パーセンテージ”を決める

・繁忙期はその上限に近づけてかける

・閑散期はそこから少し落として、「検証用」に回す

といった形で、PL(損益計算)から逆算 して決めるのが現実的です。

「みんなだいたいこのくらい」は当てにならないので、
自社の数字を見て決めてください。

まとめ:バナー1〜2枚でなんとかなる世界線じゃない

最後に、今日の話を一言でまとめると、

「コンバージョンレートは、“バナー1〜2枚でどうにかする世界”じゃない。
訴求軸と手数を増やした人から勝っていく。」

これに尽きます。

・CVR0.7%が悪いわけではない

・単価・季節要因でCVRは普通に変動する

・それでも上げたいなら、提案の幅を広げるしかない

・カート最適化で一時的に回してもいいが、最終的には購入最適化+予算アップを目指すべき

・閑散期は「売上を絞り出す時期」ではなく「検証しまくる時期」

・目標CPAを決めて、達成しないキャンペーンは“ちぎっては投げ”

そして何度でも言いますが、

手数がマジで少ない人が9割です。

ChatGPTもある。
Canvaもある。
LPもブログも、作ろうと思えばいくらでも作れる時代です。

「やってないから成果が出てない」
このパターンがほとんどなので、

広告でちゃんとリターンを取りに行きたい人は、
今日書いた内容を、ぜひガチで実行に移してみてください。

 

 

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