「新しくブランドを立ち上げたけれど、コンセプトが抽象的になってしまう」 「広告の反応が取れない。どんな言葉を選べばいいか分からない」
EC運営やマーケティングにおいて、こうした「言葉選び」の悩みは尽きません。しかし、実はその解決策は驚くほどシンプルです。
今日は、私が運営する「ミウラタクヤ商店」での経験をもとに、顧客の解像度を上げて、刺さる訴求軸を作る方法、そしてMeta広告の予算の考え方についてお話しします。
1. なぜ、あなたの言葉は「抽象的」なのか?
コンセプトやキャッチコピーが抽象的になってしまう最大の理由は、**「お客様のことを理解できていない(解像度が低い)」**からです。
世の中には言語化能力が異常に高い人が2割ほどいますが、残りの8割はそうではありません。もしあなたが「言葉が出てこない」と悩んでいるなら、それはセンスの問題ではなく、単に情報不足である可能性が高いのです。
言葉を作るための「2つの解像度」
お客様のことを知る上で、必ず把握すべきポイントは以下の2点に絞られます。
1. 認知の理由: なぜ、私たちのブランドを知ってくれたのか?(SNS、検索、広告など)
2. 決断の理由: なぜ、他ではなく「うちの商品」に、その金額を払おうと決めたのか?
この2つの解像度を高めていけば、自ずと「今、自分たちが発信すべき言葉」は見えてきます。
2. EC運営者の考えたコピーに価値はない?
厳しい言い方かもしれませんが、運営者が机の上でこねくり回したキャッチコピーには、ほとんど価値がありません。
圧倒的に売れるのは、**「お客様の声をそのまま、あるいは少しもじったコピー」**です。
なぜなら、お客様のリアルな悩みや喜びの言葉には、同じ悩みを持つ他のお客様への「共感」が詰まっているからです。憶測で作ったペルソナに向けて書いた言葉は、誰の心にも届きません。
事例:断食プロテイン「イートハック」
私が販売している『イートハック』というプロテインも、コンセプトはすべてお客様からいただいた言葉です。
・「断食プロテイン」という呼び名: お客様から「断食中に飲むと効率的だと思った」と言われたのがきっかけです。
・栄養不足の解消: 「ダイエット中はどうしても粗食になり、代謝が落ちる」というお客様の悩みを聞き、「カロリーを削っても栄養は摂る」という訴求が生まれました。
3. お客様に「喋ってもらう」ための泥臭い努力
「お客様にヒアリングしても、返信が来ません」という相談をよく受けます。 しかし、1回や2回メールを送っただけで諦めてはいませんか?
お客様から返信が来ないのは当たり前です。そこで諦めるのではなく、「なぜ自分のブランドに興味を持ってくれたのか」を執拗に(もちろん丁寧なコミュニケーションを前提に)聞き続けることが、スタートアップ期には不可欠です。
質問のテクニック:オープン vs クローズ
・クローズドクエスチョン: 「はい/いいえ」で答えられる質問(例:ECを運営していますか?)
・オープンクエスチョン: 自由に回答してもらう質問(例:将来どうなりたいですか?)
最初はハードルの低い「クローズドクエスチョン」から入り、徐々に信頼関係を築いて深い悩みを聞き出すのがコツです。
4. Meta広告の予算はどう上げるべきか?
訴求軸が決まり、広告を回し始めた後の「予算管理」についてもよく質問をいただきます。
予算を一気に上げても大丈夫?
「CPA(顧客獲得単価)が良いから予算を増やしたいけれど、20%ずつ上げるべきか?」という議論がありますが、私はドンと2倍、3倍に上げても問題ないと考えています。
ただし、以下の特性を理解しておいてください。
・予算を上げればCPAは上がる: 予算を増やすほど、まだ購入意欲がそこまで高くない層にも広告が届くため、効率は少しずつ落ちるのが普通です。
・「ちょうどいい」さじ加減を探す: 5,000円から2万円に上げてCPAが合わなくなったら、1万円に下げてみる。そうして自分のアカウントにとっての最適解を探るのが一番です。
クリエイティブは何個回すべき?
私は常に5つほどのキャンペーンを回しています。刺さる訴求軸がしっかりしていれば、予算を上げてもCPAが崩れにくい強い運用が可能になります。
まとめ:答えは常に「お客様」が持っている
コンセプト作りは、真っ白な紙に向かって悩む作業ではありません。 **「問題集の最後にある解答欄を見に行く」**ような作業です。
お客様に接触し、コミュニケーションを取り、深く理解しようとする。その泥臭い過程を経て得られた「生の声」こそが、最強のコンセプトであり、最強の広告コピーになります。
まずは今日、一人のお客様に「なぜ買ってくれたんですか?」と(購入後の感想ではなく、購入を決めた理由を)深く聞いてみることから始めてみてください。
ミウラタクヤ商店では、こうした「ひとりEC」のリアルな知見を日々発信しています。 また次回の記事でお会いしましょう!
